セルフ・コンパッション:最良の自分であり続ける方法(ダイヤモンド ハーバード・ビジネス・レビュー編集部)
セルフ・コンパッション:最良の自分であり続ける方法(ダイヤモンド ハーバード・ビジネス・レビュー編集部)
「セルフ・コンパッション」とは、困難に直面した際の対応法として関心を集めている、仏教由来の考え方である。
まず本論文では、従来のストレスマネジメント法の類型として、「問題解決法」「合理的思考法」「カウンセリング」を取り上げ、いずれも問題を突き止めることが難しく、自分でコントロールできない問題にはほとんど対応ができないことを限界として指摘する。
仏教由来の考え方としては「マインドフルネス」が有名であるが、「セルフ・コンパッション」は「他人のために何かをしようとするならば、まず自分自身が安全で、健康でなければ救うことはできない」という前提のもとで、自己の感情や思考を優しく受け入れ、他者との共通性を認識することが中心となっている考え方である。自己への優しさ、共通の人間性の認識、マインドフルネスという3要素から成り立つ。
自分自身の肯定的、否定的側面の両方を優しく受け入れることで、自己批判や怒りなどの強い感情に支配されることから離れることができるという点が印象的であった。
具体的な実践の方法は疑問が残ったが、この社会でsurviveしていくために有効と感じる。